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看護師転職ごっこ

転職を繰り返した看護師の私が毎日元気になれるよう、仕事、人生にふらふらしたときに気ままに書いています。

インターネットの医師転職サイトで過酷な勤務に耐えかね転職活動

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「逃散」した医師はどこへ行くのか。頼みの綱のひとつはインターネットだ。

 「メディゥェル 医師転職ドットコム」「リンクスタッフで新しい出逢いを」「Dr・転職なび」「DtODコンシェルジュ」「メディヵルオフィス」など。

インターネットの検索サイトに「医師」「転職」などのキーワードを打ち込むと、数え切れないほどの医師向けの転職支援サイトがヒットする。なかには、「登録したら商品券一万円贈呈」「お友達紹介キャンペーン」といった広告文句や、給与が高い順に求人を並べた「高額給与ランキング!」など、まるで学生のアルバイト募集と見まがう軽い

 

ノリもある。

職業安定法が改正、規制が緩和され過酷な勤務に耐えられぬ医師が申し込みを

こうしたサイトを活用するのは、もともとは、アルバイトを探す研修医や開業を目指す医師が多かった。ところが、最近は過酷な勤務に耐えかねて駆け込んでくる医師が増えているのだという。

インターネット上でこうした転職支援サイトを運営しているのは有料職業紹介事業者だ。かって、医師の職業紹介事業の「責任者」は医師でなくてはならないとの規制があったが、1997年に職業安定法が改正、規制が緩和されたことをうけ、医師向けの有料職業紹介事業者数が一気に増えためと言われる。

医師向け職業紹介事業の草分けで、業界大手でもあるリクルートドクターズキャリア(東京)によると、1997年には同業者は同社を含めて15事業所だったが、2010年には取り扱い職種に医師を含んでいる事業所は380カ所へと急増した。

「なかには、医師向けの実績のない″名ばかり〃事業所もある。医師への紹介を得意分野としてうたったり、専用のホームページを立ち上げたりしているのは80社程度」(同社広報)とみる。

2004年度に新臨床研修制度が始まり、それまで大学や医局の「人事権」の下にあった。新人医師が自由に研修先医療機関を選べるようになったことで、職業紹介事業の需要は高まりつつある。加えて、最近は大学病院や自治体病院など公的医療機関での激務に疲れ果てた勤務医が、こうした事業者を通して非常勤や負担の軽い職場への転職を求めるケースが目立っているという。

同社が2009年に実施した「非常勤医師の働き方についての意識調査」によると、非常勤勤務を選んだ理由(複数回答)では、

  • 「収入を増やすため」(69.10%)
  • 「上司に依頼されて」(31.49%)

などが上位を占めた一方、

  • 「自分の時間を充実させるため」(12.54%)
  • 「体力的に常勤は難しいため」(5.54%)
  • 「前の職場でバーンアウトしたため」(同)

など、過重労働への不満や限界をうかがわせる声もあった。

同社とは別の、業界では新興組にあたる事業者のある営業マンは「専門医として一定のキャリアを積んだ医師が現在の職場に不満を抱いたり、過酷な労働環境に耐えかねたりして、相談にやってこられるケースが年々、増えています。(リクルートドクターズキャリアのアンケート調査の)『収入を増やすため』という目的も、広い意味では現在の待遇の悪さへの不満と見ることもできます」と話す。  

うつ病になる医師も多い

医師の中には、勤務医時代にうつ病になり、その後、職紹介事業者の営業マンのアドバイスを受けて希望の職場に復帰を果たした事例もあった。また、へき地病院での過重労働に見切りをつけ、現在はインターネットの転職支援サイトを活用して、首都圏にある病院の非常勤医を掛け持ちする「フリーランスドクター」の道を模索する医師もいた。

一方で、数年で研修医をリタイアし、転職支援サイトで紹介されている非常勤の検診・健診医を渡り歩き、専門医としては使いものにならなくなってしまった若手医師もいると聞いた。転職支援サイトが、医師の「逃散」を安易にするツールになってしまう恐れはないのか。

これに対して、リクルートドクターズキャリア広報の島津英昌さんはこう説明する。

一時期に比べれば、医局の力は低下したとされますが、実際はまだ、医師の『転勤』のうち七割が『医局人事』によるものだと言われています。今後、もっと職業紹介事業者の利用が増えれば、きめ細かな情報提供やノウハウの蓄積によって退職につながるミスマッチを事前に防いだり、地方の病院のニーズを広くアピールしたりすることもできます。

医師の『逃散』や地域偏在を解消することこそ、職業紹介事業の今後の役割のひとつではないか。