看護師転職ごっこ

転職を繰り返した看護師の私が毎日元気になれるよう、仕事、人生にふらふらしたときに気ままに書いています。

看護師の夜勤は病棟だけでない~でも患者への想いで頑張っている

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出典:小倉記念病院

夜勤の問題は病院のなかの病棟だけの問題と思われがちだが、地域医療を支える訪問看護などの現場でも大きな問題となっています。

 

 

訪問看護師のHさんは、深夜の訪問看護に身の危険を感じています。日勤帯の業務をこなし、夜中呼び出されても翌日は通常通りの日勤。それでは身がもたないのです。

 

職場の半数が待機当番で出動した翌日は日勤に出ており、28~32時間拘束となっています。これでは、医師の当直と同じです。


看護師の体調不良は益々増えていく


体調不良を訴える看護師は多く、職員の半数は生理痛がひどくても休暇をとれずに我慢しながら勤務している現状。Hさんも車の運転中、信号待ちに居眠りをし、追突事故の経験があるのです。

 

そればかりではなく、深夜のオンコールであっても女性一人で訪問するのですが、不審者が出没する危険とも隣合わせです。

 

しかし、訪問看護の介護報酬は低く、介護職と比べ人件費の高い看護師確保が難しいのです。2009年度の介護報酬の改正で、同時に複数の看護師等が1人の利用者に訪問看護を行った際に、所定時間がめ30分未満の場合に254単位、30分以上で402単位の加算が新設されたが、要件が

 

①利用者の身体的理由により一人の看護師等による訪問看護が困難な場合

②暴力行為、著しい迷惑行為、器物破損行為等が認められる場合

③その他の利用者の状況から判断して、①または②に準ずる場合

 

とされているため、夜道が危険という理由では認められていない患者の医療依存度の高まりも過重労働に拍車をかけてます。Hさんは「在宅でも病院と何も変わらない」と言っています。

 

手術が終わり急性期を脱したものの、呼吸器や胃ろうのチューブにつながれた難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)、手足や喉、舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉が衰えていく患者も当然のごとく多いのです。

 

そうした医療依存度の高い患者が増えており、1人1時間から1時間半は看護にかかるのです。


医療事故にも繋がり、看護師自身が身の危険に


1日4件程度の訪問件数だったが、需要に看護師数が追いつかず、今では倍の8件がぎっしりと詰まっている状態。実は、注射器の準備中、慌てて針刺し事故を起こす看護師も多いのです。

普段でも訪問先が遠いため移動に時間がかかるが、豪雪地帯では、冬場の雪の時に除雪車などによる渋滞に巻き込まれると、30分程度の道のりも3時間かかることもあります。

 

焦って移動して事故に遭うことも。

ある訪問看護師は、患者の呼吸に異変があるとオンコールで深夜1時3分に呼び出され、猛スピードで車を飛ばし向かった。2時に訪問し、3時3分に看取ったが、帰宅できたの

は朝6時だったという。

 

ふらふらになりながら運転し、看護する側の、自分自身の身の危険を感じています。

日本の交通事故統計では職種別や夜勤の疲労や眠気による事故の判別はできないが、2007年の海外の研究結果では、8時間と12時間夜勤で看護師の通勤途中の自動車関連事故に明確な差が出ています。

 

夜勤労働時間が8.5時間以下では自動車事故・ニアミスが15.7%に対し、12.5時間以上で31.3%と倍になります。運転中の眠気についても、同
様に倍の差が出ています。


転職サイトの条件とは違うのが当然だった


東海地方の訪問看護ステーションで働くBさんは、もとは急性期病院の看護師でした。外科病棟勤務で、3交代の「日勤ー深夜」というシフトが多く、過重労働に追い込まれて病院の看護師を辞めました。

 

日勤で残業が多く深夜勤との間に!~2時間しか眠る時間がなかったのです。夜勤明け、帰宅するために車を運転中、信号待ちで、ふっと睡魔が襲う。これでは、いつ交通事故を起こして死んでしまうかもわからないと、転職サイトを見て、夜勤のない訪問看護ステーションに転職しました。

 

転職当初、「夜間のオンコールはほとんどない」と言われていました。しかし、次第にオンコールの回数が増え、深夜の拘束からは逃れなくなり、患者からの訪問の依頼を受けるオンコールの当番が月に約6回に増えました。


元凶は看護師不足


看護師不足が影響し、人材確保が難しいとオンコールの回数は増え、月に10回以上のときもあったそうです。オンコールの時は、お風呂に入る時も寝る時も常に携帯電話を肌身離さずに持っています。

看護師不足は深刻です。地方の自治体病院、「看護師不足」その光と闇で、その実態を紹介しています。参考にしてください。

www.strongest.jp

 

待機手当として時給140円が支払われ、実際に訪問すれば割り増し残業手当として計算されます。患者が体調を崩して「ちよっと様子を見にきてほしい」という需要が多いのですが、電話で聞き取りした状態や実際に看護に行った際の様子を見て、医師の要請が必要かを看護師が判断するです。

 

給与面の労働条件がしっかりしているステーションではありますが、15年ほど働いて、基本給は、約28路万5000円です。残業代が支払われても、病院勤務の頃とは手取りで8万円ほど下回っています。


まとめ

 

こうした夜勤や賃金の問題を抱え、在宅医療を支える訪問看護を担う人材は微増になるのが当然の結果です。しかし、看護師は患者への想いを常に持っているので、苛烈な労働下でも精一杯頑張っています。