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看護師転職ごっこ

転職を繰り返した看護師の私が毎日元気になれるよう、仕事、人生にふらふらしたときに気ままに書いています。

モンスターペイシェントの傾向と対策

近年、医療訴訟などがマスコミでも話題になることが増えてきましたね。それは、医療に対する国民の意識変化に起因していると言われています。日本は、国民皆保険制度があることで、誰でもどこでもいつでも医療を受けることができます。これはとても良い仕組みなのですが、一方では「医療もサービス業であり、誰でも平等に医療サービスを受けることができる。医療職は患者さんにサービスを行って当然である」という意識が、特にここ数年強くなってきているようです。

平等に医療を受けられることはとても重要なのですが、緊急患者さんと先に診察したら「何で後回しにされるんだ!」と診察室で怒鳴ったり、病棟の患者さんが急変し、外来の診察室から離れようとした医師に「自分を診察してから出ていけ!」と怒鳴ったり・・・・・という患者さんが増えてきました。

誰かを特別に優先しているということではなく、医療現場は常に生命の危機に向き合いながらサービスを提供する必要があるんですね。診察の順番を守ることで、助かるはずの生命を危機にさらすこともあるワケで・・・・・。現場のナースがどれだけ状況説明をしても自分のことを優先させたいという意識が強い患者さんを「モンスターペイシェント」と呼ばれています。

モンスターペイシェントは、医師やナースなどに暴言や暴力をふるうこともあります。患者さんと言えども、あまりに自己中心的で、理不尽な要求を繰り返されると、こちらも対応できず疲弊するばかり・・・・・。

ナースがモンスターペイシェントに対応する場面は、外来患者の診察順番によるクレーム、病棟患者の配膳の順番によるクレーム、食事時間や食事内容を自分の希望通りにしてほしいという要望、ナースコールを押してからすぐにナースが病室に来なかったことに対するクレームなど・・・・・やむを得ない事情や正当な理由があっても、そんなことはお構いなしなのが、モンスターペイシェントです。

そういうことから、病院や施設では、モンスターペイシェント対策を取るようになりました。具体的には、事態に直面しても一人で問題を抱え込まないように、病院や施設全体で対応にあたるようになりました。また、体格の良い人や警察OBなどを雇用し、対応を任せたり、暴力的な行為の発生を想定した研修を実施したり、暴力や暴言を受けた医師やナースなどはすぐに上長に報告し、本人が直接対応にあたらないですむ管理体制を作ったり、監視カメラのに設置や非常ベルの設置をする・・・・・といった様々な対策を取っています。事前の対策をすることで、モンスターペイシェントに対しても必要以上に不安を持たずに勤務できる体制が整えられているのです。

しかし、ナースの中には、患者さんからの理不尽なクレームを受けて”自分が悪いのではないか?””他者に迷惑をかけてはいけないのではないか?”という気持ちから、何とか自分で解決しよう、謝って許して貰おうとし、余計にモンスターペイシェントが増長する事態に陥ってしまうことがあります。もちろん、こうした考えが悪いことではないのですが、組織内で発生したクレームや暴言などは、組織全体の問題として対処することができるということを知って貰いたいです。

ライティング&投稿 小西 仁瑞