看護師転職ごっこ

転職を繰り返した看護師の私が毎日元気になれるよう、仕事、人生にふらふらしたときに気ままに書いています。

看護師長時間夜勤は過労死への入り口なのだ

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看護師の長時間夜勤は過労死への入り口と言ってもいい。

「日勤-深夜」や「準夜-日勤」のようなシフトは概日リズム(サーカディアンリズム)を狂わし、人間のリズムに対して逆循環となります。

 「日勤-深夜-準夜」というような始業時刻が早まるシフトは逆循環で、「日勤-準夜-深夜」というように始業時刻を遅くずらしていくようなシフトが正循環となり、身体を新しいリズムに乗りやすくするといわれています。

つまり、普段、22時に眠る人が23時に眠ることは容易だが、21時や20時に眠るのは難しいのと同じです。

それというのも、米国のAJ・ダヴィッドソン氏が老齢ラットで行ったリズムのずれと生存率の実験では、リズムを崩さないラットの8週間後生存率が83%に対し、正循環で6時間ずらした場合は同68%、逆循環では47%という差が出た。


看護師の乳がん発生リスクが上がった


「職場流産」した看護師の勤務病院は2交代制でした。夜勤そのものに、妊娠異常につながるリスクがあるうえに長時間の夜勤は危険です。
さらに、夜間の労働には乳がんや前立腺がんになるリスクがあるとも言われています。

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2001年に米国国立がん研究所が「1カ月に少なくとも3回以上の夜勤がある看護師は乳がんのリスクが上がった」という調査を報告している。また、2005年には日本睡眠学会で「夜勤交代制労働者(男性)の前立腺がんになる確率が3・5倍も高かった」と報告された。

これは、文部科学省が補助する大規模疫学研究によるもの。2007年にはWHOの国際がん研究機関が「夜勤はおそらく発がん性がある」と認定した。さらにデンマークでは2009年3月に、夜勤と乳がんの関係を認め、元看護師に労災認定を行っている。

労研の佐々木氏は「深夜2~4時頃に抗腫蕩作用があるメラトニンの分泌がピークになるが、その時間帯、夜勤で人工照明に当たることで、メラトニンが抑制されエストロゲンが分泌されることによると推測される」と説明する。

エストロゲンは女性ホルモンの代表的なものだが、乳がん細胞を増殖させる作用ももつためだ。病院側は、2交代のメリットだけを説明しがちだが、夜勤のリスクについて問題意識のある看護師からの不安は広がっていく。

ある看護師は「周囲に3人も乳がんになった」看護師がいる。私も乳がんになり、病気を抱えたまま定年を迎えます。がんになるリスクを高める2交代を認めてはいけない」と涙を流しながら話していたらしい。


2交代制勤務とは圧縮勤務の典型


また、2交代導入に伴い、「スーパー日勤」と呼ばれる12時間日勤へ変更があるなどの問題もあり、「日勤で夜9時30分まで拘束されては、疲れもとれず、家事もできない」と不満の声があがっている。

2交代制の代償としての休暇の保障や夜勤人員の確保は、そもそも、超長時間夜勤をこなす看護師のための当たり前の労働安全衛生です。しかし、それをバーターにして2交代を導入することは、麻薬のような効果をもっている。

一般企業が、派遣社員などの非正規雇用のうまみを一度覚えたら止められないのに似ているかもしれない。

しかし、忘れてならないのは、2交代制勤務とは圧縮勤務の典型だということ。準夜勤と深夜勤の二つを一気にこなすような働き方は、夜勤交代勤務研究者の間では「圧縮勤務」と呼ばれているます。そのなかで仮眠時間が確保されたとしても、人は機械のようには眠れません。

しかも、2交代制が導入された後、人材確保が困難になると、「夜勤は月4回以内」というルールがなし崩し的に破られています。大阪府内でワークライフバランスが実現できていると有名な病院も2交代だが、NICUで働く看護師は月7回もの夜勤をこなしている。

また、九州地方のある病院では月6回もの夜勤が恒常化し、「日勤-夜勤-休み-夜勤」で「休み」の日となるのは「夜勤明け」の日しがないという。

このように長時間夜勤のリスクは明らかだが、現場では確実に2交代の波が押し寄せてきています。


長時間夜勤で仮眠なしの現実


関西地方のある病院(700床以上)では、看護師の6割が2交代制に反対したにもかかわらず、2008年から一部の病棟で2交代制が試行されています。2交代の病棟で働くべテラン看護師は、「2交代になってから、夜勤明けに不整脈が出る」と自身の健康に不安を強く感じています。

休憩を取る間もなく実働が約16時間。帰宅後、眠ろうにも疲れ切って興奮状態が覚めず2~3時間で目が覚めてしまう。中学生以下の子どもがいる看護師は、夜勤の日に夕方から翌日の昼前まで母親が家にいないことが子どもの成長に影響すると、次々に辞めていきました。


800人いる看護師が毎年1OO人は入れ替わる


こうした状況に現場の看護師らは、「夜中も救急搬送があり、患者が俳個するため仮眠がほとんどとれないなかで、ミスせず、患者に優しくできるのは8時間が限界」とロを揃えています。

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北陸地方の老人保健施設で働く看護師も、慢性期の患者だからと2交代で勤務するが、まったく睡眠はとれない」と嘆く。高齢の利用者は認知症を患うことが多く、深夜にもあちこちで俳個が始まる。

それを追いかける一方で、老健施設では看護師の配置が少ないため、夜勤では1人で70人もの対応を強いられています。

痰の吸引は介護職にはできず、発熱や嘔吐などの対応も一人に委ねられます。同看護師は「もう身がもたない」と、パーンアウト寸前だ。

広島県のある病院の看護師も、「職場で乳がんになった看護師が多い。最近では卵巣がんで亡くなった人もいる。仲間がこういう結果で亡くなることが悔しく、2交代夜勤の影響を深刻に考えている。定年まで勤め上げられるような労働環境にしてほしい」と憤る。


2交代制勤務の実施についてのアンケート結果


千葉県立病院には、2009年12月に病院局から2交代制勤務の実施について提案があった。それを受け、千葉県医療施設労働組合が県立病院で働く看護職員にアンケート調査を行い、329人から回答を得た。

2交代勤務の看護職は8割以上が時間外労働を行っている。2交代は連休がとれるということが一番の謳い文句だが、16時間勤務の後での連休確保はわずか3%で、連休が確保できていないと答えたのは9割近くにも上った。

  • 「休憩がきちんととれている」は25%
  • 「状況によってとれない」(54%)
  • 「いいえ(きちんととれていない)」(20%)

となっている。

同調査では、休憩室が確保されていないケースが24%、77%の休憩室が男女別になっていないなど、労働安全衛生法に違反している状態です。

2交代制で問題となるのは、長時間労働のなかでの休憩、仮眠時間の確保だろう。特に深刻なのは、仮眠の状況だ。自治労の場合、2交代で仮眠についての問いに対し

  • 「仮眠の時間は設けられていない」(11.7%)
  • 「とれないことがたまにあった」(28.3%)
  • 「とれないことが多かった」(11.7%)

となっており、約半数が十分な仮眠がとれていない。仮眠がとれなかった夜勤回数の平均値は

nicuで6.3回

産婦人科で2.9回

内科で2.5回

 に上る。


長時間夜勤を放置しているのは国際的に見ても日本くらいだ

 

労研の佐々木氏は「欧米では、12時間労働でも問題にされてきた。16時間もの夜勤を放置しているのは国際的に見ても日本くらいで、恥ずべきこと。夜勤は3交代の8時間で、最低でも2時間は仮眠しなければならない」と強調している。

その背景として「看護師には、3つの不規則性があるからだ」と指摘する。その3つとは、

  1. 患者がコロコロ変わる労働対象の不規則性
  2. 勤務時間の不規則性
  3. 日勤と夜勤の配置人員が異なるため


まとめ


これらが、もともと看護師の大きな負担となっている。それらを考慮すると夜勤1回の疲労から回復するには、少なくとも2日かかる。勤務間隔は48時間以上ないといけない。