看護師転職ごっこ

転職を繰り返した看護師の私が毎日元気になれるよう、仕事、人生にふらふらしたときに気ままに書いています。

患者さんありがとう・・・コミュニケーションが看護師スキルアップに導くこともある

病院には、多種多様な職業に就く患者さんが来院します。その患者さんとのコミュニケーションを取り、患者さんの状況などを引き出すのも看護師さんの大切な役割。中には、看護師としてスキルアップにとても勉強となる患者さんとのコミュニケーションもあるのです。

 某医療法人総合病院外科病棟の主任B子さん。人望も厚く人柄も良く、皆から信頼され一目を置かれているのですが、主任になりたての頃を語ってくれました。

当時のB子さんは「看護師はこうあるべき」という勝手な理想論を部下たちに押し付け、厳しく指導し、始終ピリピリしていたそうです。

主任に抜擢されたということで、持ち前の強い責任感が裏目に出て空回りし、人間関係もギクシャクし・・・何をどうしたらいいのかわからなくて、自信を失いかけていたとB子さん。

そんな時に、某百貨店の人事管理職であった50歳代の患者さんが入院し、B子さんが担当となりました。彼は、人事のオーソリティ。バイタルチェックや点滴等で病室を訪れ、最初は何気ない会話を交わしていました。しかし、次第にプライベートなことや仕事のことを話すようになり、最終的にはB子さんの相談相手になっていました。

彼は、人を雇うポイントや日常の人員管理について詳しく例をあげて、じつに分かりやすくレクチャーしてくれたそうです。また、ある時は友人の就職の相談にも乗ってくれたそうです。

B子さんも主任として何人かの看護師さんたちをスーパーバイズする立場にあり、また百貨店同様女性の多い職場であることから、彼の話はとても役に立ち、今あるのも”彼のおかげ”と言います。

B子さんは、とても努力家で勉強熱心。主任をまかされた当時はいろいろ本を読んで勉強していたのですが、経験者からのレクチャーが一番役に立ったと言います。

”何事もコミュニケーションが基本”とB子さんは付け加えています。ありきたりな会話の中や相手の経歴やパーソナリティから、様々な情報を得るのがコミュニケーション。それを相手にとっても、自分自身にもプラスとなるように活かすことが大切なんだと。「何よりも患者さんの話をよく聞くことかな・・・、いろいろ勉強になるよ」とB子さんは言います。

しかし、この患者さんは残念なことに末期の胃がんで一時退院はしたものの、抗がん剤治療で再入院。終末期には、なんでこんなことになってしまうの・・・と思うほど、それはそれは悲惨な状態となって、心身ともに変わり果ててしましました。

臨終の際、B子さんは看取るのが辛くて病室に入れなかったそうです。

 ライティング&投稿 小西 仁瑞